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​現場リポート:2019年9月16日

今回は4~5人1組のグループワーク形式です。

単発の研修会あるあるとして、勉強になったけれども、なかなか実行には移せないまま終わるという限界が生じがちかと思います。

今回のスクーリングでは「学ぶ→やってみる→振り返る→改善する」という上達のプロセスをしっかり回すため、小グループでのディスカッション・ロールプレイがふんだんに盛り込まれるとのことです!

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グループで生活習慣指導の経験を共有します。

まずは個人ワークとして、ポストイットにどんな指導をしているかを書き出します。「質より量」でどんどん数をあげていきます!

そして、出てきたアイデアを模造紙に貼り、グループで共有します。​ユニークなアイデアがたくさんです。

自分自身を振り返ってみても、生活習慣を変えるのって難しいですよね……ダイエットを決意したはずなのに気づいたら焼肉屋さんでビールを飲んでいたり……。

5Aアプローチや5つのRなど、いろいろな動機づけ手法もありますが、うまくいくヒトもいるものの、まったく変わる気配がない方もいるものです。

では、どうするか……患者さんの目線に立ち、行動を変えられる仕組みをつくるべく、先ほどと同様にアイデアをできるだけたくさんひねり出し、グループで共有し、ディスカッションします。以前より現実的な意見が増えていきます。

さらに行動変容に重要な要素について、個人ワークを交えて教えていただきます。

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さて、動画によって生活習慣指導を受ける患者さんの立場を疑似体験したうえで、診療を受けてどう感じたかをグループでディスカッションします。

そして、医師としての患者さんとの向き合い方をレクチャーしていただきます。

行動変容とは患者さんの行動を変えさせるのではなく、行動を変えるのは患者さん本人なのだということ……つい忘れがちですが、とっても大切な前提、肝に銘じます。

​さらに患者さんとの信頼関係を築くために菅家先生が心がけていることなど、非常に勉強になります!

​続いて、先ほどの動画について、どう改善すればよいかを考え、グループで話し合うことで、これまでに得た知識への理解を深めます。

次に行動変容の理論として、健康信念モデル、自己効力感、行動変容ステージモデルについて学んで、午前の部は終了です。

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午後の部は、行動変容ステージの見極め方からスタートです。

おすすめはオープン・クエスチョン(詳しい内容は実際に参加してお確かめください!)。

シナリオを使って、患者さんが行動変容ステージのどの段階にいるかを見極めていきます。

​引き続き、ステージ別の対応方法について学びます。「焦らない」ことが大切!

6つのステージごとに、菅家先生の実際のアプローチ方法なども交えてわかりやすくレクチャーしていただきます。「なるほど!」なコツが満載です。

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いよいよロールプレイに入ります。2人1組になり、これまで学んだ知識を活かせるように練習します。

​役割になりきってしまうのがコツです!

要所要所でミニレクチャーを受けながら、ステージごとにロールプレイを重ねます。

振り返りを挟むことで、知識がさらに自分のものになり、技術が向上していきます。

​菅家先生と藤谷先生の即興のロールプレイまで堪能でき、豪華仕様です!

医師側・患者側双方の役割をロールプレイで経験することにより、患者さんとの信頼関係を築き、ステージを把握し、ステージに合わせて対応するスキルがみるみるあがっていく気がします。

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単発の研修には実践に繋がりにくいという限界がある……そんな限界を超えるスクーリングでした!

楽しく参加でき、参加するからこそ身につく、非常に有意義な6時間です。

​今日得た知識を、さっそく患者さんに試してみたくなります。

タバコをやめる気配を微塵もみせないあの患者さん……万年痩せる痩せる詐欺のこの患者さん……

​思い当たる顔の浮かんだ方! このスクーリングで、効果的な生活習慣指導、はじめてみませんか?

【開催日】
2019年9月16日

【テーマ】

行動変容

【講師】

菅家智史 先生
(福島県立医科大学医学部 地域・家庭医療学講座)
藤谷直明 先生
(大分大学医学部附属病院 総合診療・総合内科学講座)

 

【研修目標】

・喫煙・食事・運動について患者の行動変容を促す面接を実践できる
・喫煙・食事・運動について確認し、話し合うべき内容を知る
・患者の行動変容への準備段階を評価できる
・行動変容において効果的な面接法を知り、実践できる

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