現場リポート:2019年9月15日
今回は座ってのレクチャー形式、テーマはTEAMS-BIです。
TEAMSとは産業訓練として広く普及しているTWIを医療現場に応用したもので、TWIはトヨタなどでも導入されているそうです。
今回のレクチャーでは「合理的な教え方を体得する方法」をメインに学習していきます。
まずは医療サービスを提供するにあたっての質および効率について考察しつつ、質・効率を低下させる医療現場の問題に関して検討していきます。
トヨタでは「なぜ?」を7回繰り返すことで問題が起こる原因を考えていくそうです。
問題の原因のひとつとして、「教える方法がわからない」という問題がありますが、これはTEAMS-BIで解決できます。
「教える」って、本当に難しいですよね……。ここからは教える技能を学んでいきます。
教え方について、実演を交えて、よい教え方・ダメな教え方を教えていただきます。
いって聞かせるだけ、やってみせるだけ……やってしまいがちですが、それでは、学習者に伝わらないことが実感できます。
教え方は4段階に分けられるそうです。
(4段階の内容はスクーリングに参加してご自身でお確かめください!)
各段階ごとに、さらに細かいステップが設けられています。
第一段階のしょっぱなは「緊張をほぐす」からはじまります。まさに学習者に寄り添いつつ、効率的かつ確実に知識を伝達していく合理的な教え方だなぁと感嘆してしまいます……。
さらに「質問しやすい雰囲気をつくる」など、教えたあとのフォローまできっちり項目化されています。たしかに習ったあと、教えてくれた方には質問しづらいものですものね……。
そして、実演映像によって、4段階法の理解を深めます。
「相手が覚えていないのは 自分が教えなかったのだ」という標語を肝に銘じて進みます。
いよいよ実践です!
合理的に教えるための用意のしかたについて、山口先生の実演などを通して、ポイントやよくない例などをレクチャーしていただいたうえで、実際に自分でも練習してみます。
教える側と教わる側の目線や視野の違いを実感しながら、コツを掴んでいきます。
まずは個人作業として、教えたい手技を1つ選び、教えるための用意を進めます。
そして、5~6人を1チームとしたグループワークに突入です。
個人で作業したものを共有し、グループで討論しつつ、どうすればもっとよくなるかを考えます。
最初聞いたときには何も問題ないように思われても、グループで議論していくと、さらに工夫できる部分などがみえてくるものです。
周囲からの意見を聞いたり、逆に周囲の方へのアドバイスを考えたりすることで、今日学んだ教え方の技能が定着していきます!
「相手が覚えていないのは 自分が教えていなかったのだ」
今回のスクーリングで胸に刻まれた標語です。
教える機会には、多々遭遇しますが、なんとな~くで通り過ぎてしまって、ともするとうまく教えられないのを学習者のせいにしたり……。
そんな自身を振り返って反省し、今回学んだ合理的な教え方を実践していきたいと、気持ちをあらたにしたスクーリングでした!
教える側も教わる側も幸せになる教え方、皆さんも身につけてみませんか?
【開催日】
2019年9月15日
【テーマ】
TEAMS-BI(仕事の教え方)
【講師】
山口和人 先生
(日本産業訓練協会)
【研修目標】
・正確・安全・良心的に仕事をできるように速く覚えさせるために、業務内容を言語化し、決まったメソッドに従った合理的な手順で教えることを学ぶ
・後進や医療チームのメンバーの日々の指導に活かすことを目指す